透析中止のニュースを見て
Hermit【隠者、賢者、神秘主義、厭世的】
「かつて自分に厳しくしてきた人、修行者」
ただ楽しむこと、豊かさを享受することが今世のテーマ
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先週、ニューストピックに「透析治療」「透析中止」の文字をよく見かけた
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2018年8月、東京都内の公立病院で、外科医が40代の女性患者に対し人工透析治療をやめる選択肢を提示。
中止を希望した女性は1週間後に死亡。
患者に治療の中止の選択肢を提示した医師の判断が適正なものであったかどうか?
人工透析治療では長期にわたる精神的・肉体的な負担が重くのしかかる中、その判断が議論を呼んでいる。
また、同病院は、終末期以外の患者に透析しない提示をおこない、2013年からの4年間で20人が死亡していたことが判明。
他の透析専門機関からは、この数字は「多すぎる」と指摘が上がっている。
透析の中止が医療法に基づいて適正に行われたものかどうか、都は立ち入り検査に入り、事実関係の確認を進めている。
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透析への理解が一般に広まり深まることは、今や当事者である私としては有り難い
そして、同時に、実は常に死と隣り合わせの状態であるという現実を突きつけられる
もし、透析治療をしなければ、おそらくあと1週間ほどしか生きられない
透析治療を続ければ、うまくいけば寿命まで生きられるかもしれない
自分が障害者手帳を所持する立場になっていることを今一度、事実として再認識
ニュースを他人事と思えないのは、透析患者というだけでなく、ほぼ同時期、私自身にも似た状況があったから…
尿毒症で救急搬送された際、私の血液検査結果は
「こんな数値見たことない!」と医師が呆れるほど、桁違いに酷いものだった
病院嫌いだった私は、普段から病院に行くことはほとんどなく、薬を飲むこともなかった
倒れるまでの数ヶ月は体調が優れず、少しずつ悪化していたが、自分なりに良くなりそうな医療行為以外の療法を試していて、他に方法がなくなったら病院に行くつもりだった
しかし、突然倒れ、そのまま意識不明になってしまった
自己評価では私は、どちらかというと気力も体力もたいしてなく、山登りとか筋トレとかマラソンとか超苦手、いつも楽したい、どちらかといえばヘナチョコの部類だと思っていた
しかし、倒れた後、妹や学生時代の同級生からは「具合が悪くても決して表に出したり騒いだりせず、昔からとても我慢強かった」と言われた
調子が悪いと言いつつ、病院には「行かない」と言い張っていたので周りからは優先順位で言うと、こう思われても仕方なかった
【民間療法 〉何もしない 〉医療行為 】
本当は、私の中の優先順位はこうだった
【民間療法 〉医療行為 〉何もしない】
透析はできる限り避けたかったが、他に方法が見つからず生きるためなら受け入れるつもりだった
しかし、意識不明だったので意思表示のしようがなかった
緊急で透析をしなければ後がない場面で、医師からはこう告げられた
「本人は病院での治療を望んでいなかったそうですね。このまま何もしないという方法もある。」
もし家族がこれに同意していたら、私の一生はおそらく、そこから数日で終わっていた
そのとき夫が
「本人は治療を望んでいる‼︎」
「(私に向かって)そうだよな⁈ 」
「ほら!いま頷いた‼︎」(…ように見えた⁈本当に頷いていたかは不明)
と、食い下がってくれたため、緊急透析処置が施され、他の治療も続行された
その後、数日間意識は戻らず、医師の打つ手がなくなっても
私には死ぬ気など全くなかった
自分が納得する方法で身体を治してみたかったから良いと思うものを試していだけで、治りたかった
もし他に方法がなければ、透析をするしかないとも思っていた
でも、はっきりとそれを誰かに伝えたことはなかった
死ぬつもりなど微塵もなかった
普段から全く考えが違い、もうコミュニケーションを取ることすらお互い諦めかけていた夫が、結果的に私の意思に沿った行動をとってくれたおかげで、一命を取りとめることができた
有り難い
生きていられてよかった
今、それだけでいいや、って思えるようになって
とても楽
がんばりたくなるまで、がんばることは何もない